渡邊人事労務パートナー事務所便り1月号のお届け

社会保険労務士法人 渡邊人事労務パートナーズ 代表社会保険労務士 渡邊武夫
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新年明けましておめでとうございます。昨年はお世話になりお礼申し上げます。今年も何卒宜しくお願いいたします。
皆様の一層のご隆盛を祈念しつつ今年最初の事務所便りをお届けいたします。

年金と税金
◆税の申告時期到来
年が明けると税の申告時期が到来します。毎年のことながら確定申告で頭を悩まされている方もおられると思います。1月号では多くの方が受給されている年金と税金の話題を取り上げました。

◆年金で課税されるのは老齢年金だけ
 年金を大きく分けると、「老齢」「障害」「遺族」の各年金に分かれます。この中で課税されるのは「老齢」年金だけです。一般的に経済的に弱い立場である「障害」や「遺族」の年金受給者が課税されないことは当然のことといえます。

◆年金非課税限度額
 年金の非課税限度額(年額)は以下の通りです。

 65歳未満 → 70万円以下
 65歳以上 →120万円以下
 
この金額以下であれば受給した年金には課税されません。ただし、注意しなくてはならないのは、国から支給される基礎年金・厚生年金ばかりではなく、退職した会社・共済組合等からの企業年金や退職共済も年金額に算入する必要があることです。

(年金の課税対象額事例)
 年金は一定の計算式で課税額が決められます。以下は一つの事例です。

*65歳未満で年金(収入)120万円の時 → 課税対象額(所得)50万円
*65歳以上で年金(収入)240万円の時 → 課税対象額(所得)120万円

◆年金は「雑所得」
  年金所得は「雑所得」となりますので、その他の所得(「事業」・「給与」・「利子」・「配当所得」・「不動産」等)と総合して課税されます。
年金等に係る雑所得金額から所得控除を差し引き残額がある方は、基本的には確定申告税額を精算することとなります。

◆「扶養親族等申請書」は是非提出を
 一定基準額以上の年金受給者には「扶養親族等申告書」が日本年金機構から年金受給者に対し毎年10月頃に送られてきます。これを提出しないと各種控除が受けられないばかりでなく源泉徴収税率が異なるため(提出すれば税率5%のところが未提出だと10%となります)、源泉徴収額が過大となってしまいます。
本来の提出期限は昨年12月1日ですが、未提出に気付いたときには是非早急に提出されることをお勧めします。

2011年の仕事観を表す漢字は「耐」
株式会社インテリジェンスから、「2011年の仕事観を表す漢字」に関する調査(25〜39歳のビジネスパーソン1,000人が回答)の結果が発表されました。
以下の結果をご覧になって、皆様はどの漢字に共感をもたれますでしょうか。

◆「学」「変」「考」が新たにランクイン
上記アンケートによるベスト10は、次の通りの結果となりました。なお、カッコ内の順位は前年のものです。

1位「耐」(4位)  6位「生」(5位)
2位「楽」(1位)  7位「学」(圏外)
3位「忍」(2位)  8位「変」(圏外)
4位「苦」(3位)  9位「努」(10位)
5位「忙」(7位)  10位「考」(圏外)

どちらかと言えばマイナスイメージである「耐」が前年の4位から1位に、「忙」が前年の7位から5位に上昇しました。また、「学」「変」「考」が圏外から新たにランクインしています。

◆メーカーは「忙」、建設・不動産は「楽」
業種別に見てみると、メーカーでの1位は「忙」であり、「震災、節電、円高、タイ洪水など、情勢の変化に合わせて自身の仕事も変化したため、忙しい1年だった」といった声が多かったそうです。
建設・不動産での1位は「楽」であり、「不況で仕事が少なく楽だった」という意見が目立ったそうです。しかし、「今後は被災地復興のために、建設業では仕事が増えそう」といった声も見られたようです。


当事務所より一言
 2011年の仕事観を表す漢字は「耐」でしたが、毎年恒例となっている「今年の漢字」は「絆」でした。改めて「絆」という言葉の素晴らしさを感じます。
 
昨年3月11日の東日本大震災後、直接被害のなかった日本全国各地でも、被災された方達を思いやる心で一杯になりました。心に重くのしかかる悲しみが消えず、思い切り笑うことができなくなり、不自由なく食事をとることに申し訳なさを感じるのは私一人ではなかったと思います。そういう一人ひとりの思いがつながり、輪になり、連帯した絆が形成されました。フランスの文化人が「地球の中でただ一つ滅んで欲しくない民族がある。それは日本人だ」とコメントしたことに感銘を受けました。

 それにしても、「今年の漢字」は良くその年を表していると思います。「絆」の前年は記録的な暑い気候を受けて「暑」、さらにその前年(平成21年)は「新」でした。「新」は、長く政権を担当してきた自民党・公明党から、鳩山新首相による民主党政権が誕生したことを象徴したものであり、新政権には大きな期待が寄せられましたが、これまでの民主党政権下首相の政治運営や党内抗争に厳しい非難があることも事実です。

 折角国民は絆を深め、いたわりの心を大切にしているところであり、政治の混乱・迷走はご免被りたいと願います。これまで「今年の漢字」に登場していない「乱」「迷」が年末に出てこないよう祈っております。

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