渡邊人事労務パートナー事務所便り12月号をお届けします

社会保険労務士法人 渡邊人事労務パートナーズ 代表社会保険労務士 渡邊武夫

スマホ等の「ブルーライト」が眼の健康に及ぼす影響
◆「ブルーライト」って何?
 「♪街の灯りが とてもきれいね ヨコハマ
ブルーライト・ヨコハマ あなたとふたり 幸せよ〜♪」これは当事務所長が青春時代に流行した、いしだあゆみさんの大ヒットソング「ブルーライト・ヨコハマ」であり、横浜のイメージや魅力性をいやがうえにも引き上げました。ここに出てくる彼と二人で見るブルーライトはさぞ魅惑的な色彩であろうかと思われますが、最近の通信機器等から発せられるブルーライトは目の健康に好ましからざる影響があると言われております。
パソコンやスマートフォン、携帯用ゲーム機やタブレットの液晶ディスプレイ、またLED照明などから発せられる光のうち、可視光線で最も強い青色光を「ブルーライト」といい、他の色の光のように眼の角膜や水晶体で吸収されず、網膜まで達します。
青色光よりさらに強い紫外線については、長時間浴びると角膜炎等の眼病を生じることが明らかになっていますが、青色光も、眼の中で光を散乱させ、眩しさを感じる原因となることがわかっています。

◆目の健康にどのような影響を与える?
青色光は眩しさを感じる原因であることから、長時間青色光を発する光源を見続けると、眼精疲労を引き起こす可能性が指摘されています。
また、人間は青色光を見ると「今は活動時間である」と感じ取り、脳が覚醒することから、夜遅くに青色光を見続けることで体内時計が狂ったり、睡眠障害を引き起こしたりする可能性が指摘され、研究が進められています。

◆ブルーライト保護商品の効果は?
試みにヤフーで「ブルーライト」で検索すると、それに続くワードは、メガネ・影響・カット等健康障害対策と関連付けられるものがトップで出てきます。
青色光を50%カットする効果のあるメガネが、あるチェーン店では発売開始から1年ほどで75万本超を売り上げ、パソコンやスマートフォンの液晶保護フィルムも人気を集めています。
眼科医や大学教授らで立ち上げたブルーライト研究会では、保護メガネの使用が眼精疲労や睡眠に及ぼす効果の調査結果を発表していますが、いずれも一定の効果があったそうです。
その一方で青色光が有害とは単純に言い切れないとする見方もあるようですが、これだけパソコンやスマホ等で目を酷使する現代では、自分の目は自分で労ってあげなくてはならないことは間違いありません。

◆ブルーライト保護商品に頼らずに眼の疲れを軽減するには?
オフィスにおける眼精疲労の原因には、何と言ってもパソコンの長時間使用が挙げられますが、職場の照明・採光環境を改善したりモニターの明るさを落としたりするだけでも、大分疲労感を軽くすることができるとされております。

VDT(Visual Display Terminal)作業については、厚生労働省も従事者の心身の負担を軽減するためのガイドライン等を設けています。このガイドラインでは、VDT作業の類型にもよりますが、単純入力型や拘束型作業の労働者(1日4時間以上のVDT作業者)には年1回の定期健康診断が必要とされております。VDT作業で肩こりや眼精疲労に悩む社員がたくさんいるという企業では、下記東京労働局ホームページのガイドラインを参考に作業環境を見直してみてはいかがでしょうか。
(東京労働局VDTガイドライン)
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/jirei_toukei/anzen_eisei/toukei/anzen-vdt.html

最近の労働裁判からピックアップ
◆たばこの煙で安全配慮義務違反?
仕事中の受動喫煙が原因で病気になったとして、岩手県の職員男性が同県に対して損害賠償(約890万円)などを求めて訴訟を起こしていましたが、盛岡地裁は請求を棄却しました(10月5日判決)。
この男性は2008年1月ごろ公用車を運転した際、車内におけるたばこの煙が原因となって、鼻の痛みや呼吸困難が発生し、同年4月に「化学物質過敏症」と診断され、その後、2009年7月までの約1年間休職となりました。
裁判では、県が「公用車の少なくとも1台を禁煙車にしなかったこと」が、安全配慮義務違反となるかどうかが争点となり、裁判長は「男性が呼吸困難を発症した2008年当時、残留たばこ煙にさらされないようにすべきだとの認識は一般的ではなかった」とし、安全配慮義務違反には該当しないと判断しました。この様な裁判も提訴されており、最近は使用者の安全配慮義務としての分煙も求められております。

◆エンジニアの死亡は過労によるものか?
システム開発会社(本社:東京都)のエンジニアだった女性が死亡した原因は過労にあったとして、女性の両親が元勤務先に対して損害賠償(約8,200万円)を求めていましたが、福岡地裁は過労死と認め、約6,820万円を支払うよう命じました(10月11日判決)。
この女性は1998年に入社して福岡事業所に勤務し、2006年からシステム改修のプロジェクトに携わり、午前9時から翌日の午前5時まで働くこともあったそうです。2007年3月に自殺を図った後に職場復帰をしましたが、同年4月、出張先のホテルで致死性不整脈のため死亡しました。
裁判長は、2007年2月の時間外労働時間が127時間を超え、プログラム完成などの精神的緊張もあったとして、死亡と業務との因果関係を認めました。これは厚生労働省の認定基準(直近1ヵ月の間に100時間を超える時間外労働時間は過労死との因果関係が大)に沿ったものといえます。それにしても、1ヵ月127時間もの社員残業を会社が看過・黙認していたならば、会社の労務管理体制に問題があると思われます。

◆契約更新拒否は解雇権の濫用か?
空調機器会社(大阪市)の元期間従業員4人が、有期雇用契約に上限を定めて契約更新を拒否されたのは解雇権の濫用であるとして、元勤務先に対して地位確認などを求めていましたが、大阪地裁はこの請求を棄却しました(11月1日判決)。
当初、4人は請負社員として勤務(6〜18年間)していました。大阪労働局が2007年12月に「偽装請負」であるとして是正指導を行い、会社は2008年3月に4人を正社員として雇用(期限付き)しましたが、2010年8月末以降の契約を更新しませんでした。
裁判長は「解雇の手続きを踏まずに期間満了によって契約が終了する点に着目して有期雇用契約を申し込んだにすぎず、解雇権濫用とはいえない」と判断しました。来年4月1日より改正労働契約法(有期労働契約5年反復で無期限契約へ転化)が施行されることもあり、有期労働契約の適正な管理が一層必要となります。

事務所よりのお願い
来年1月1日から復興特別所得税が実施されます。このため、ご契約頂いておりますお客様には、社労士報酬から控除する源泉所得税率を従来の10%から10.21%に変更しご請求申し上げますので、宜しくお願い申し上げます。

社会保険労務士法人 渡邊人事労務パートナーズ 代表社会保険労務士 渡邊武夫

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