2018年3月号|事業主皆様の駆け込み寺。助成金・就業規則・人事コンサルタント全て得意分野

社会保険労務士法人 渡邊人事労務パートナーズ 代表社会保険労務士 渡邊武夫

「キャリアアップ助成金」が平成30年度より変わります
◆「キャリアアップ助成金」(正社員コース)とは
キャリアアップ助成金(正社員コース)とは、非正規労働者(有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者等)を企業内でキャリアアップを促進させ、正社員化等にすることで助成金が支給される仕組みですが、平成30年度から改正が行われる予定です。

現在の助成金額(正社員コース)

ア 有期社員から正社員へ転換:57万円
イ 有期社員から無期社員へ転換:28.5万円
ウ 無期社員から正社員へ転換:28.5万円

上記金額は中小企業で、生産性要件がない場合(3年前と比較して労働者1人当たりの生産性が6%未満)の助成金額です。労働生産性があるときには助成金に割増がつきます(アの場合+15万円、イとウの場合には+7万5千円)

◆改正内容(正社員コース)
1.1年度1事業所当たりの支給申請上限人数の拡充

15人→20人

2.支給要件の厳格化

平成30年4月1日以降の正社員転換に対してはこれまでにない@とAの支給要件が設定されますのでご注意が必要です。

@正規雇用等へ転換した際、転換前の6カ月と転換後の6カ月の賃金総額を比較して、5%以上増額していること

この場合の賃金額比較には、残業手当や歩合給は含まれません。つまり基本給等には変更が無く、長時間労働や歩合給増加だけで5%以上賃金額が増加しても助成金の受給条件とはならないということになります。

また、賞与についても、予め就業規則で支給時期や支給対象者が明記されていることが必要です。言葉を換えると、支給要件を満たすために臨時のボーナスで賃金を5%以上としてもこのボーナスは計算対象とはならないということです。

A有期契約労働者からの転換の場合、対象労働者が転換前に事業主で雇用されていた期間が3年以下に限ること

上記@とAをまとめると、賃金を増加させることなく正社員転換を行うためには、3月末までに転換すること、そして転換対象者は勤続3年以下の者とすることが必要になります。
また、4月1日以降の転換となる場合には転換前6カ月と転換後6カ月の給与で5%以上
増加するよう、転換時点で予め賃金設定をすることをお勧めします。

◆「キャリアアップ助成金」のその他のコース
【人材育成コース】(整理統合)
これまでは有期契約労働者等に対して職業訓練を行う事業主に対して助成するものでしたが、改正により、人材開発支援助成金に統合されます。ただし、整理統合されても実際の助成金額等については変更ありません。

【賃金規定等共通化コース】(新規加算措置)
有期契約労働者等に、正規雇用労働者と共通の賃金規定等を新たに規定し、適用した場合に助成するものです。@事業所当たり57万円(生産性要件を満たした場合72万円)助成されますが、新たに1人当たり2万円(上限20人まで)の加算措置が設けられます。

【諸手当制度共通化コース】(新規加算措置)
 有期契約労働者等に関して正規雇用労働者と共通の諸手当制度を新たに設け、適用した場合に、1事業所当たり38万円(生産性要件を満たした場合48万円)が助成するものですが、新たに1人当たり1.5万円(上限20人まで)の加算措置が設けられます。

「腰痛対策」について考えましょう

◆「腰痛・首の痛み」は最も労働損失を生じさせています
皆様の腰は大丈夫でしょうか。腰痛・肩こりを訴える方は多く、国民の訴える愁訴の1・2位を占めると言われています。「たかが…」と甘く考えてはいけません。慢性疾患による労働損失調査によると、世代を問わず最も就労に影響を与えるのが腰痛・首の痛みであり、特に30代では約3割もの人が、業務に差障りがあると回答しています。
また、腰痛・首の痛みが生じさせる労働損失は、うつ・不安・意欲障害よりも大きいと試算されていますので、職場としても対策を行い、腰痛を減らしていくことが重要です。

◆朝・昼2回のストレッチが効果的です
腰痛で多い「ギックリ腰」や「椎間板ヘルニア」を防ぐためには、崩れた筋肉骨格のバランスを正すことが大切です。
ギックリ腰の発生は9〜11時台、昼休憩後の14〜15時台に多いというデータがあります。その時間帯の前、例えば朝(始業時)と昼休憩時に、腰を反らすといった簡単なストレッチを行って体のバランスを整えるだけでも効果があります。
とはいえ、職場でのストレッチは周囲の目が気になるという声もあります。個人に対策を求めるのではなく、部署単位でストレッチの重要性を理解し実践することで、仕事の合間にストレッチがしやすくなり腰痛の発生件数が減ったという例もありますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

◆早期の職場復帰が有効
腰痛が起こった場合に、整形外科や産業医学では休養を勧めることが多いようです。しかし、近時は、安易に休むのではなく、少しでも動けるようになったら、軽作業からであってもできるだけ早期に職場復帰することが大事だと言われるようになってきました。「また痛くなるのでは」との不安や恐怖心が予後を悪くするとも言われます。できる範囲で働いてもらうことで、治療の面でも大きな効果があると言えそうです。

◆ぎっくり腰経験者は語る
 私は以前仕事で訪れた原宿の喫茶店の深々とした低い椅子から立ち上がる瞬間に突然ぎっくり腰になってしまい、余りの痛さに歩くことも叶わず脂汗がたらたら流れそれは悲惨な経験をいたしました。二度とあの思いはしたくなく普段からの養生が大切と真から思った次第です。

社会保険労務士法人 渡邊人事労務パートナーズ 代表社会保険労務士 渡邊武夫

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