就業規則を作成する意味とは?
ひとつの事業所に常時10人以上の労働者がいる場合は、法律で定められている通り就業規則を作成しなければいけないことは理解できるのですが、正直これまで父の代から何十年も商売を続けてきて、雇用トラブルが起きたことはありません。 ズバリ、法律で定められている以外に、就業規則を作成する意味を教えてください。 |
就業規則は経営者と従業員全員のためになります
確かに一昔前までは、良くも悪くも就業規則がなくても雇用者とトラブルが起きることは滅多にない世の中でしたが、最近では不満を持った従業員が弁護士を雇って、会社や事業主を訴えてくること多くなりました。 アドバイトでも自分の権利を主張してくる時代で、しっかりと職場のルールを定めていないと、大きな損害を被る可能性も高くなっています。 社会情勢に合わせるためにも、早めに就業規則を作成することをおすすめします。 働き方改革によって、大手企業は極力残業をしないところが増えていますが、それでも残業の未払い問題などが起きていて、零細企業で就業規則が存在していなければ、いつ残業代をめぐる闘争や、退職金や解雇の解釈の違いで問題が起きても不思議ではありません。 トラブルが起きるのは、しっかりとしたルールがなかったからというケースが多く、就業規則は会社の危機管理となります。 就業規則は経営者の思いを実現させるツールにもなり、経営者自身の設計図でもあります。 ルールを明確に従業員に伝えて、それに沿って活動することで、企業の成長にも役立ち、健全な企業体制を確立することができます。 もちろん、就業規則は従業員が満足するものでなければいけなくて、満足できる規則がしっかり定められていることにより、安心して働くことができます。 就業規則はインターネットで検索すれば、土台となるテンプレートが見つかるので、容易に作成することは可能ですが、全員が満足するものにするには、それぞれに合わせたカスタマイズが必要になります。 |