2023年06月号
雇用保険料が高すぎる!
◆事業主様からのお声
皆様のお手元に管轄労働局から緑色の労働保険年度更新申告書が届いていると思います。今年の申請書を確認されたお客様から、「今年の雇用保険料が高すぎる!」との嘆きとも怒りとも言えぬお声を受けました。
このため、最近の雇用保険料率アップにより実際にどの位影響があるのか、シミュレーションしてみました。
モデル事業所として、社員に毎月賃金300万円(年間3600万円)を支払っている一般業種企業で比較しました。
令和3年度概算保険料:324,000円
令和4年度概算保険料:414,000円
令和5年度概算保険料:558,000円
令和3年度と比較すると、令和5年度は何と72%増加となっており、やはり実感として負担感増加を感じます。コロナ対策で雇用保険財政が枯渇したからとはいえ、今回の雇用保険料率の引き上げは事業主様の経営に影響が及びます。
なお、今回の保険料率アップで概算保険料が40万円以上になれば、3分割払いが認められますので、申告書にご記載下さい。
皆様のお手元に管轄労働局から緑色の労働保険年度更新申告書が届いていると思います。今年の申請書を確認されたお客様から、「今年の雇用保険料が高すぎる!」との嘆きとも怒りとも言えぬお声を受けました。
このため、最近の雇用保険料率アップにより実際にどの位影響があるのか、シミュレーションしてみました。
モデル事業所として、社員に毎月賃金300万円(年間3600万円)を支払っている一般業種企業で比較しました。
令和3年度概算保険料:324,000円
令和4年度概算保険料:414,000円
令和5年度概算保険料:558,000円
令和3年度と比較すると、令和5年度は何と72%増加となっており、やはり実感として負担感増加を感じます。コロナ対策で雇用保険財政が枯渇したからとはいえ、今回の雇用保険料率の引き上げは事業主様の経営に影響が及びます。
なお、今回の保険料率アップで概算保険料が40万円以上になれば、3分割払いが認められますので、申告書にご記載下さい。
人手不足対策
先日目を掛けていた若者が突然離職し、とても残念がっておられる事業主様がいらっしゃいました。最近の人手不足を背景にして人材移動が顕著になっております。企業の総力とは何といっても人材力の総和です。「人は石垣、人は城 情けは味方 仇は敵」(甲斐武田節)の古歌にもあるとおり、企業の盛衰は人材力により決定されることは昔も今も変わりありません。
そこで、帝国データバンク「企業における人材確保・人手不足の要因に関するアンケート」から人手が不足していない企業がしていることを取り上げました。
◆人手が不足していない要因
新型コロナの5類移行を受け、多くの企業で人手不足感が高まるなか、不足していないという企業もあります。帝国データバンクのアンケート調査の結果によると、「人手が不足していない要因」(複数回答)として、主に次のような施策を挙げた企業が多くありました。
(1)賃金や賞与の引上げ(51%)
(2)働きやすい職場環境づくり(35%)
(3)定年延長やシニアの再雇用(30%)
(4)福利厚生の充実(26%)
(5)公平で公正な人事評価(22%)
(2)の「働きやすい職場環境」とは清潔保持や休憩スペース、人事トラブル等に関する社内相談窓口の設置などです。また、社内施設のハード面の他、好ましい社風を醸成させる等ソフト面も有用です。
(3)は若手人材の代替として、まだまだ働けるシルバー層を活用することです。人にもよりますが、有用な人材も人材マーケットに多く存在します。また、シルバー層の採用で助成金の利用可能性もあります。
(4)と(5)は、労働者に自身の成長を感じさせ、また、安心感のある職場にする施策です。6月24日の日経によればファミリーマートでは社員健康管理のため人間ドックを必須受診にしているとありましたが、これも福利厚生の一環でしょう。
◆雇用維持も真剣勝負になりました
現下の日本では相次ぐ物価高騰を受け実質賃金が低下しております。在籍社員も自衛策として、少しでも給与の多い企業への鞍替えを密かに検討しているかも知れません。これまで会社が社員を選択し評価してきた様に、これからは社員も会社を値踏みし、新たな新天地を求める傾向が強くなります。社員が働きやすい職場をどれだけ作り定着させるか、真剣勝負の時代になりつつあると実感します。
中でも、賃金や賞与は雇用維持に大きなインパクトがあります。10月に最低賃金の大幅な引き上げが想定されている中で、今から企業体力に相応した賃金・賞与の引上げをご検討され従業員満足度や安心感を高めてはいかがでしょうか。
事務所から一言
最近広末何某という女優のW不倫とやらで、日々騒がしい芸能ニュースが流れております。リポータ達は如何にも天下の大悪人を断罪する趣があります。マスコミの報道ぶりを見ていると、ふと、キリストの言葉「あなた達の中で罪(姦通罪)を犯したことのない者がまずこの女に石を投げなさい」が浮かんできました。その当時姦通罪を犯した女は投石による死刑とされていたのですが、誰一人投石できず静かに去っていきました。勿論私は罪のないものですが、その時に居合わせたら投石はしなかったでしょう。
仏教徒である私はこれを因果律で考えます。不倫の罪はいつか不倫されて自らに返ってくる、そして、リポータの様に他人を誹謗中傷すれば誰かに同じような思いをさせられます。仏前で読むお経十善戒(十の戒め)の中で、前者が「不邪淫」(不倫等道徳にはずれたことはダメ)、後者が「不悪口」(他人の悪口はダメ)です。十善戒の中で私の苦手な戒めは「不瞋恚」(腹を立てるのはダメ、フシンニと読みます)で日々反省しております。
雨が多い時季ですが、丁度この梅雨の頃に色とりどりの見事な花を咲かせるのが紫陽花です。今回は富士山を見上げる河口湖畔の紫陽花を鑑賞しに行きました。見事な紫陽花で目の保養が出来ました。
そこで、帝国データバンク「企業における人材確保・人手不足の要因に関するアンケート」から人手が不足していない企業がしていることを取り上げました。
◆人手が不足していない要因
新型コロナの5類移行を受け、多くの企業で人手不足感が高まるなか、不足していないという企業もあります。帝国データバンクのアンケート調査の結果によると、「人手が不足していない要因」(複数回答)として、主に次のような施策を挙げた企業が多くありました。
(1)賃金や賞与の引上げ(51%)
(2)働きやすい職場環境づくり(35%)
(3)定年延長やシニアの再雇用(30%)
(4)福利厚生の充実(26%)
(5)公平で公正な人事評価(22%)
(2)の「働きやすい職場環境」とは清潔保持や休憩スペース、人事トラブル等に関する社内相談窓口の設置などです。また、社内施設のハード面の他、好ましい社風を醸成させる等ソフト面も有用です。
(3)は若手人材の代替として、まだまだ働けるシルバー層を活用することです。人にもよりますが、有用な人材も人材マーケットに多く存在します。また、シルバー層の採用で助成金の利用可能性もあります。
(4)と(5)は、労働者に自身の成長を感じさせ、また、安心感のある職場にする施策です。6月24日の日経によればファミリーマートでは社員健康管理のため人間ドックを必須受診にしているとありましたが、これも福利厚生の一環でしょう。
◆雇用維持も真剣勝負になりました
現下の日本では相次ぐ物価高騰を受け実質賃金が低下しております。在籍社員も自衛策として、少しでも給与の多い企業への鞍替えを密かに検討しているかも知れません。これまで会社が社員を選択し評価してきた様に、これからは社員も会社を値踏みし、新たな新天地を求める傾向が強くなります。社員が働きやすい職場をどれだけ作り定着させるか、真剣勝負の時代になりつつあると実感します。
中でも、賃金や賞与は雇用維持に大きなインパクトがあります。10月に最低賃金の大幅な引き上げが想定されている中で、今から企業体力に相応した賃金・賞与の引上げをご検討され従業員満足度や安心感を高めてはいかがでしょうか。
事務所から一言
最近広末何某という女優のW不倫とやらで、日々騒がしい芸能ニュースが流れております。リポータ達は如何にも天下の大悪人を断罪する趣があります。マスコミの報道ぶりを見ていると、ふと、キリストの言葉「あなた達の中で罪(姦通罪)を犯したことのない者がまずこの女に石を投げなさい」が浮かんできました。その当時姦通罪を犯した女は投石による死刑とされていたのですが、誰一人投石できず静かに去っていきました。勿論私は罪のないものですが、その時に居合わせたら投石はしなかったでしょう。
仏教徒である私はこれを因果律で考えます。不倫の罪はいつか不倫されて自らに返ってくる、そして、リポータの様に他人を誹謗中傷すれば誰かに同じような思いをさせられます。仏前で読むお経十善戒(十の戒め)の中で、前者が「不邪淫」(不倫等道徳にはずれたことはダメ)、後者が「不悪口」(他人の悪口はダメ)です。十善戒の中で私の苦手な戒めは「不瞋恚」(腹を立てるのはダメ、フシンニと読みます)で日々反省しております。
雨が多い時季ですが、丁度この梅雨の頃に色とりどりの見事な花を咲かせるのが紫陽花です。今回は富士山を見上げる河口湖畔の紫陽花を鑑賞しに行きました。見事な紫陽花で目の保養が出来ました。