嗚呼 65歳超雇用推進助成金
おまえも彗星助成金か!
◆これも彗星助成金となりました
当事務所のように助成金を長く手がけておりますと、新規登場するときにとても助成金額が大きく光輝く一方で、短い期間であっという間に終了し、あるいは助成金額が極端に少なくなるものがあります。私はこれら助成金を彗星助成金と呼んでおります。最近のニュースリリースで65歳超雇用推進助成金も彗星助成金となることが判明しましたので、皆様にご一報いたします。
◆助成金額120万円が25万円に減額!
昨年10月に出来た当初は、対象労働者1名の定年を65歳から66歳以上とすることで助成金額が120万円という大きな金額であり、当事務所でも多くのお客様のためにお手続きをしております。しかしながら、新たなスキームでは助成金額ランクが細分化されて、従来の120万円が25万円になるケースが出てまいりました。120万円から25万円とは余りにも落差がありすぎると思います。
◆申請するならば4月中に!
ニュースリリースによれば、4月中の書類受理であればこれまでのスキーム120万円が適用できるとのことです。
65歳超雇用推進助成金の申請手続きでは、対象労働者を無期雇用あるいは正社員へ転換し、社労士と業務委託を締結し、就業規則を66歳以上とする就業規則改定届を労基署へ提出する等一連の手続きを、順序を間違えずに4月中に行う必要があります。
タイムリミットまでの残り時間は僅かですが、これからでもぎりぎりで間に合うかもしれません。120万円が25万円に減額される前にトライされることをお勧めします。
キャリアアップ助成金が改定されます
多くの事業主様がお使いになられているキャリアアップ助成金が4月1日で改定になります。改定内容は助成金額の変更と選択できるコースが増加したことです。
重要な改定である助成金額については次の通り変更となります。
1.正社員化コース
@有期→正規:57万円<72万円>
従来は60万円
A有期→無期:28.5万円<36万円>
従来は30万円
B無期→正規:28.5万円<36万円>
従来は30万円
2.人材育成コース(賃金助成1時間当たり)
1時間あたり760円<960円>
従来は800円
(注)< >内の金額の意味は次のトピックス「助成金の生産性用要件とは」をご覧下さい。
助成金の生産性要件とは
◆助成金の新たな支給基準です
最近のキャリアアップ助成金リーフレットを見ると、支給金額表示が、例えば57万円<72万円>となっているものがあります。これは、通常は助成金額57万円ですが、申請企業が生産性要件を満たしている時には72万円を支給する、つまり15万円の割増を付けますという読み方になります。キャリアアップ助成金を初めとして、今年度から生産性要件が設定される助成金が多くなります。
◆生産性要件を満たす場合とは
直近年度と3年前と比較して、生産性が6%以上増加したときには助成金が増額になります。
具体的な生産性の計算式は次の通りです。
簡単な言い方をすれば、3年前に比べて営業利益が増加し、役員報酬や給与を沢山支払い、税金も増加しているような企業では生産性要件に該当する可能性があるということです。
生産性=(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃貸料+租税公課)÷雇用保険被保険者数
◆具体的な計算例(1人当たりの生産性)
A:直近年度(27年決算)545万円
B:3年前 (24年決算)510万円
生産性アップ率(A÷B)=6.86%>6%
6%以上アップのためこの会社は生産性要件をみたすものとして、通常より割増のある助成金額が受け取れます。正社員化コースで言えば、通常57万円の助成金が72万円となります。
◆生産性要件を適用する助成金
下記の通り多くの助成金が生産性要件を適
用します。是非一度自社の生産性要件を点検
されることをおすすめします。
・キャリアアップ助成金
・職場定着支援助成金
・建設労働者確保育成助成金
・両立支援等助成金
・業務改善助成金 等
事務所より一言
今月号では彗星助成金を取り上げました。
長い間事業主皆様のため助成金のお手伝いをさせて頂いておりますと、助成金制度は雇用情勢を反映する鏡であり、その時々の政策課題を助成金制度というツールを用いて解決していると思われます。その過程で彗星助成金が生まれております
例えば若者に対する教育訓練を促進するために出来た「若者チャレンジ奨励金」は、何と訓練期間1カ月に対して15万円支給、正社員転換で100万円というものであり、人気が沸騰し1年も持たず予定額満了となりました。また、就職超氷河期で学卒未就職者のためにできた「3年以内既卒者採用奨励金」は3年以内既卒者を直ちに正社員として受け入れれば、6カ月後に100万円を支給するというこれも大判振る舞い助成金でしたが、直ぐに予定額満了となりました。最近では親や配偶者を介護するために勤めていた会社を退職する介護離職が社会的な問題となったことから、介護離職防止制度を社内整備した企業へ支給する介護支援取組助成金60万円もできましたが、取り組みやすさもあり、突然予算終了で打ち切りとなりました。我々助成金に携わる社会保険労務士としては、彗星の輝きが失せるまえに取り込んでしまうことが必要と常々心がけております。
おまえも彗星助成金か!
◆これも彗星助成金となりました
当事務所のように助成金を長く手がけておりますと、新規登場するときにとても助成金額が大きく光輝く一方で、短い期間であっという間に終了し、あるいは助成金額が極端に少なくなるものがあります。私はこれら助成金を彗星助成金と呼んでおります。最近のニュースリリースで65歳超雇用推進助成金も彗星助成金となることが判明しましたので、皆様にご一報いたします。
◆助成金額120万円が25万円に減額!
昨年10月に出来た当初は、対象労働者1名の定年を65歳から66歳以上とすることで助成金額が120万円という大きな金額であり、当事務所でも多くのお客様のためにお手続きをしております。しかしながら、新たなスキームでは助成金額ランクが細分化されて、従来の120万円が25万円になるケースが出てまいりました。120万円から25万円とは余りにも落差がありすぎると思います。
◆申請するならば4月中に!
ニュースリリースによれば、4月中の書類受理であればこれまでのスキーム120万円が適用できるとのことです。
65歳超雇用推進助成金の申請手続きでは、対象労働者を無期雇用あるいは正社員へ転換し、社労士と業務委託を締結し、就業規則を66歳以上とする就業規則改定届を労基署へ提出する等一連の手続きを、順序を間違えずに4月中に行う必要があります。
タイムリミットまでの残り時間は僅かですが、これからでもぎりぎりで間に合うかもしれません。120万円が25万円に減額される前にトライされることをお勧めします。
キャリアアップ助成金が改定されます
多くの事業主様がお使いになられているキャリアアップ助成金が4月1日で改定になります。改定内容は助成金額の変更と選択できるコースが増加したことです。
重要な改定である助成金額については次の通り変更となります。
1.正社員化コース
@有期→正規:57万円<72万円>
従来は60万円
A有期→無期:28.5万円<36万円>
従来は30万円
B無期→正規:28.5万円<36万円>
従来は30万円
2.人材育成コース(賃金助成1時間当たり)
1時間あたり760円<960円>
従来は800円
(注)< >内の金額の意味は次のトピックス「助成金の生産性用要件とは」をご覧下さい。
助成金の生産性要件とは
◆助成金の新たな支給基準です
最近のキャリアアップ助成金リーフレットを見ると、支給金額表示が、例えば57万円<72万円>となっているものがあります。これは、通常は助成金額57万円ですが、申請企業が生産性要件を満たしている時には72万円を支給する、つまり15万円の割増を付けますという読み方になります。キャリアアップ助成金を初めとして、今年度から生産性要件が設定される助成金が多くなります。
◆生産性要件を満たす場合とは
直近年度と3年前と比較して、生産性が6%以上増加したときには助成金が増額になります。
具体的な生産性の計算式は次の通りです。
簡単な言い方をすれば、3年前に比べて営業利益が増加し、役員報酬や給与を沢山支払い、税金も増加しているような企業では生産性要件に該当する可能性があるということです。
生産性=(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃貸料+租税公課)÷雇用保険被保険者数
◆具体的な計算例(1人当たりの生産性)
A:直近年度(27年決算)545万円
B:3年前 (24年決算)510万円
生産性アップ率(A÷B)=6.86%>6%
6%以上アップのためこの会社は生産性要件をみたすものとして、通常より割増のある助成金額が受け取れます。正社員化コースで言えば、通常57万円の助成金が72万円となります。
◆生産性要件を適用する助成金
下記の通り多くの助成金が生産性要件を適
用します。是非一度自社の生産性要件を点検
されることをおすすめします。
・キャリアアップ助成金
・職場定着支援助成金
・建設労働者確保育成助成金
・両立支援等助成金
・業務改善助成金 等
事務所より一言
今月号では彗星助成金を取り上げました。
長い間事業主皆様のため助成金のお手伝いをさせて頂いておりますと、助成金制度は雇用情勢を反映する鏡であり、その時々の政策課題を助成金制度というツールを用いて解決していると思われます。その過程で彗星助成金が生まれております
例えば若者に対する教育訓練を促進するために出来た「若者チャレンジ奨励金」は、何と訓練期間1カ月に対して15万円支給、正社員転換で100万円というものであり、人気が沸騰し1年も持たず予定額満了となりました。また、就職超氷河期で学卒未就職者のためにできた「3年以内既卒者採用奨励金」は3年以内既卒者を直ちに正社員として受け入れれば、6カ月後に100万円を支給するというこれも大判振る舞い助成金でしたが、直ぐに予定額満了となりました。最近では親や配偶者を介護するために勤めていた会社を退職する介護離職が社会的な問題となったことから、介護離職防止制度を社内整備した企業へ支給する介護支援取組助成金60万円もできましたが、取り組みやすさもあり、突然予算終了で打ち切りとなりました。我々助成金に携わる社会保険労務士としては、彗星の輝きが失せるまえに取り込んでしまうことが必要と常々心がけております。