2022年7月号
高齢者無期雇用転換助成金のご案内
貴社に50歳以上の有期労働契約
者(勤続6か月以上5年未満)の方がおられる場合お勧めする下記助成金をご案内いたします。
65歳超雇用推進助成金(高齢者無期雇用転換コース)
この助成金は、独立行政法人高齢・障害・求職者支援機構が主管する、有期雇用高齢者を無期雇用転換へ促進する助成金です。有期雇用契約自体不安定な労働契約であり、なおかつ高齢者は一層不利な立場です。この救済策として、有期雇用高齢労働者を無期雇用転換する制度を会社が作ることで助成金が支給されます。
助成金額:1名当たり48万円
この助成金を受給するためのポイント
(1) 対象労働者のため無期雇用転換制度を就業規則に追加し労基署へ届け出ること。対象労働者の選別は可能です。
(2) 対象労働者のため勤務時間制度の弾力化等を定めること。
キャリアアップ助成金では無期転換助成金がなくなりましたが、本助成金で対応可能です。また、賃金3%アップ要件も不要でありメリットがあります。
者(勤続6か月以上5年未満)の方がおられる場合お勧めする下記助成金をご案内いたします。
65歳超雇用推進助成金(高齢者無期雇用転換コース)
この助成金は、独立行政法人高齢・障害・求職者支援機構が主管する、有期雇用高齢者を無期雇用転換へ促進する助成金です。有期雇用契約自体不安定な労働契約であり、なおかつ高齢者は一層不利な立場です。この救済策として、有期雇用高齢労働者を無期雇用転換する制度を会社が作ることで助成金が支給されます。
助成金額:1名当たり48万円
この助成金を受給するためのポイント
(1) 対象労働者のため無期雇用転換制度を就業規則に追加し労基署へ届け出ること。対象労働者の選別は可能です。
(2) 対象労働者のため勤務時間制度の弾力化等を定めること。
キャリアアップ助成金では無期転換助成金がなくなりましたが、本助成金で対応可能です。また、賃金3%アップ要件も不要でありメリットがあります。
多様化する働く事の価値観
先日社員の新生児被扶養者異動届提出のご依頼を顧問先社長から頂きましたので早速手配致しました。お話を伺うと、奥様は流産を重ねた高年齢出産で待望のお子様を授かったとのことです。「いずれにせよ めでたい めでたい めでたい!!」と我が事のようにお喜びです。心温かい事業主様です。
遥か昔私の損害保会社在職時のことですが、家内が初産で朝産気付き病院へ連れて行くと管理職へ電話連絡したところ、帰ってきた返事は「お前が生むのか!!!」でした。有給休暇など入社以来一日も取ったことがないと豪語している先輩もおりました。また、損保時代私は警察マーケットに長く関係しておりましたが、懇意にしていた取引先元警察官の話では、親が危篤と連絡したら、「まだ死んでいないんだろ!!!」だそうです。ある県警本部長歴任者の方は、現職時代一人も部下の海外旅行を許可したことはないと胸を張っておりました。「事件があったらどうする?」で終わりだそうです。年代の相違や業種そして社風もあると思いますが、大なり小なりこんな感じでした。
思えば、今の日本の繁栄は先人の勤勉刻苦の賜物です。団塊の世代以降も会社のため家族のために頑張りました。滅私奉公が当然視され皆が脇目もふらず働いている中で、有給休暇を申し出ることは天下の大罪を犯すような雰囲気がありました。労基法で最大40日の有給休暇枠は全く意味がありませんでした。働かせる側や働く側の勤務マインドと法令規則の実質乖離はとても大きいものでした。
しかし、最近はこの乖離を解消するために多くの法令改定が行われております。例えば、有給休暇を年間10日以上保有する社員に対しては、会社は5日以上の有給休暇を強制的に付与することを就業規則に明記しなくてはならなくなりました(社員が自主的に5日以上有給取得すれば更に上乗せする必要はありません)。この罰則付きの強行規定は大変インパクトのあるものと思います。
また、36協定では、これまで年間残業時間が実質青天井(無制限)であったものが年間720時間という制限が付けられました(労基法制定以来70年ぶりの大改革とのことです)。これも働き方改革の大きな目玉となっております。
更には、勤務間インターバル制度も推奨されています。例えば突発的な業務で夜中の2時まで仕事をしても就業規則上の出社時刻が9時であれば、次の出社時間まで僅か7時間しか休めません。これに対して就業規則で11時間の勤務インターバルを定めれば出社時刻は午後1時となり、社員健康増進に寄与します。そして、勤務インターバル制度を導入する企業にはご褒美(働き方推進支援助成金上限100万円)も用意されております。
本日7月26日日経朝刊一面記事に、高福祉国家として有名なスウェーデンの記事が出ておりました。出生数急減で「国民がいなくなる」と言われた人口危機を契機として、福祉国家へ大きく舵を切った同国は、現在子が8歳になるまで480日の有給育児休暇を取得できるとのことです。その他多岐にわたる国民への福祉政策は多々報道されている通りです。それでも(あるはそれが故に)一人当たり労働生産性は日本の44位を遥かに上回る14位です(2022年2月データ)。今年10月から我が国でも規模はスウェーデンと比べようもありませんが「産後パパ育休」制度がスタートします。子の出生後8週間以内に4週間まで休暇所得が可能となります。当然育児休業給付金の対象にもなります。
世の中の全ての認識が時代の変遷で移り変わる様に、働くことの価値観も現在は多様化しております。在職のまま他社で働く兼業は、かつては就業規則禁止規定のスタンダードでしたが、今では社員の能力開発の観点で厚労省も推奨するところであり、兼業禁止する大手企業にはその理由を聴取するようになりました。これまで会社が社員を選択し評価してきた様に、これからは社員も会社を値踏みし、新たな新天地を求める傾向が強くなります。社員に対して「雇ってあげている」という感覚から抜け出して、社員が働きやすい職場をどれだけ作り定着させるか、真剣勝負の時代になりつつあると実感します。
遥か昔私の損害保会社在職時のことですが、家内が初産で朝産気付き病院へ連れて行くと管理職へ電話連絡したところ、帰ってきた返事は「お前が生むのか!!!」でした。有給休暇など入社以来一日も取ったことがないと豪語している先輩もおりました。また、損保時代私は警察マーケットに長く関係しておりましたが、懇意にしていた取引先元警察官の話では、親が危篤と連絡したら、「まだ死んでいないんだろ!!!」だそうです。ある県警本部長歴任者の方は、現職時代一人も部下の海外旅行を許可したことはないと胸を張っておりました。「事件があったらどうする?」で終わりだそうです。年代の相違や業種そして社風もあると思いますが、大なり小なりこんな感じでした。
思えば、今の日本の繁栄は先人の勤勉刻苦の賜物です。団塊の世代以降も会社のため家族のために頑張りました。滅私奉公が当然視され皆が脇目もふらず働いている中で、有給休暇を申し出ることは天下の大罪を犯すような雰囲気がありました。労基法で最大40日の有給休暇枠は全く意味がありませんでした。働かせる側や働く側の勤務マインドと法令規則の実質乖離はとても大きいものでした。
しかし、最近はこの乖離を解消するために多くの法令改定が行われております。例えば、有給休暇を年間10日以上保有する社員に対しては、会社は5日以上の有給休暇を強制的に付与することを就業規則に明記しなくてはならなくなりました(社員が自主的に5日以上有給取得すれば更に上乗せする必要はありません)。この罰則付きの強行規定は大変インパクトのあるものと思います。
また、36協定では、これまで年間残業時間が実質青天井(無制限)であったものが年間720時間という制限が付けられました(労基法制定以来70年ぶりの大改革とのことです)。これも働き方改革の大きな目玉となっております。
更には、勤務間インターバル制度も推奨されています。例えば突発的な業務で夜中の2時まで仕事をしても就業規則上の出社時刻が9時であれば、次の出社時間まで僅か7時間しか休めません。これに対して就業規則で11時間の勤務インターバルを定めれば出社時刻は午後1時となり、社員健康増進に寄与します。そして、勤務インターバル制度を導入する企業にはご褒美(働き方推進支援助成金上限100万円)も用意されております。
本日7月26日日経朝刊一面記事に、高福祉国家として有名なスウェーデンの記事が出ておりました。出生数急減で「国民がいなくなる」と言われた人口危機を契機として、福祉国家へ大きく舵を切った同国は、現在子が8歳になるまで480日の有給育児休暇を取得できるとのことです。その他多岐にわたる国民への福祉政策は多々報道されている通りです。それでも(あるはそれが故に)一人当たり労働生産性は日本の44位を遥かに上回る14位です(2022年2月データ)。今年10月から我が国でも規模はスウェーデンと比べようもありませんが「産後パパ育休」制度がスタートします。子の出生後8週間以内に4週間まで休暇所得が可能となります。当然育児休業給付金の対象にもなります。
世の中の全ての認識が時代の変遷で移り変わる様に、働くことの価値観も現在は多様化しております。在職のまま他社で働く兼業は、かつては就業規則禁止規定のスタンダードでしたが、今では社員の能力開発の観点で厚労省も推奨するところであり、兼業禁止する大手企業にはその理由を聴取するようになりました。これまで会社が社員を選択し評価してきた様に、これからは社員も会社を値踏みし、新たな新天地を求める傾向が強くなります。社員に対して「雇ってあげている」という感覚から抜け出して、社員が働きやすい職場をどれだけ作り定着させるか、真剣勝負の時代になりつつあると実感します。